コンタクト用語辞典

【度数】

PWR、CYL、SPH、−Pなどで表記され、レンズの屈折力を表す数値のこと。近視の度が上がるほど、マイナス数字が大きくなる。視力の数値やメガネの度数とは異なるため、コンタクトレンズを使用する場合、眼科で処方を受ける必要がある。また、定期的に視力に変わりがないか眼科で検診を受けることが望ましい。

【BC(ベースカーブ)】 →D

BC(ベースカーブ)とは、レンズの角膜に触れる側のカーブの具合を示す数値のこと。眼球のカーブとレンズのBCが合わないと、つけ心地が悪く感じたり、ズレの原因になる。

【DIA(直径)】 →B

DIAとはレンズの直径のこと。レンズ全体の直径を示すため『デカ目』の指標にはならない。

【着色外径】 →A

レンズの色や模様が入っている部分の直径のこと。着色外径の数字が大きいほどデカ目効果が高い。

【中心(透明部分)直径/着色内径】 →C

中心の透明部分の直径のこと。視界の広さが気になる場合、着色内径が大きいものを選ぶと良い。

【中心厚(CT)】

レンズ中心部の厚みのこと。また、同じ製品でも度数によって多少、厚みが変わる。

【含水率】

レンズに含まれる水分の割合を示したもののこと。含水率が高いコンタクト(高含水レンズ)は、酸素透過係数が高い傾向にあるが、瞳に必要な水分をレンズが吸い取ってしまうので乾き目の原因になることがある。また、含水率が低いコンタクト(低含水レンズ)は、瞳の水分を吸収しにくいので乾きにくく、汚れに強いメリットがある。

【製造国】

カラコンの製造の歴史は海外の工場の方が長く、技術も進んでいる。そのため、日本に流通しているカラコンは韓国・台湾が多い。

【医療機器製造販売承認番号】

国が定めた安全基準に基づき、厚生労働省で製造承認を受けた医療機器に対して割り振られる番号。医療機器製造販売承認番号がない製品は国内で販売することができない。

【サンドイッチ製法】

カラコンの色素が瞳に触れないようにするため、さまざまな着色技術があるが、その一つ。
サンドイッチ製法のコンタクトは『キャストモールド』という型にコンタクトレンズの素材を塗り、固め、その上に色素(カラーデザイン)をプリントし、固め、さらにレンズ素材を流し込んで固めることで作られる。三枚のレンズが重なりあっている訳ではない。厚みが出やすいが丈夫なため、一ヶ月使用などの長期装用のカラコンに適した着色方法。
→類語
【ラップイン構造/ラップインテクノロジー/ラップイン製法】

【ラップイン構造/ラップインテクノロジー/ラップイン製法】

カラコンの色素が瞳に触れないようにするため、さまざまな着色技術があるが、その一つ。色素の粒子をレンズ素材に混ぜ合わせて、被覆したものを【キャストモールド】という型に転写し、レンズ素材を流し込んで固めて作ったもの。浸透方式とも呼ばれる。薄くコンタクトを作ることができるが、耐久性が弱いため、こすり洗いが不要な一日使い捨て(ワンデー)のカラコンに適した着色方法。
→類語【サンドイッチ製法】

【キャストモールド製法】

ソフトコンタクトレンズの製法。凹型のモールドに液状のレンズ素材を流し込み凸型を合わせて作る。安全性やつけ心地に差はない。

→セミキャスト

片面のみ型で作り、もう片面を印刷、研磨し加工する方法。度数やBCを加工しカスタマイズできる。手間がかかるので少量生産向き。

→フルキャスト

大量生産向き。度数やBCごとに個別の型が必要となる。

【非イオン性レンズ】

汚れがつきにくい性質のレンズ。イオン性の場合、タンパク汚れがつきやすいと言われている。

【コンタクトのケア】

一日使い捨て(ワンデー)以外の繰り返し使える再使用可能な装用ソフトコンタクトレンズは必ず、使用前と使用後にレンズの洗浄が必要。レンズのケア方法は大きく分けて二種類ある。『煮沸消毒』と一般的な『化学(コールド)消毒』がある。

【煮沸消毒】

最近ではあまり見かけないが、熱を利用してレンズに付着した細菌を殺す方法。レンズが傷みやすくなるためカラコンのケアには不向き。使用可能かどうかは添付文書で確認すること。

【化学(コールド)消毒】

消毒液に含まれる化学的な成分によりレンズを消毒する方法。消毒液に含まれる成分によって3種類に分類される。
※一般的に洗浄消毒保存液と呼ばれている。

→MPS

使用前と使用後にこの液を使って擦り洗いをし、またコンタクトケースに保存をする際にもこの液を使える。取り扱いやすく、カラコンのケア用品として一番適している。

→ヨウ素(ポビドンヨード)

ヨウ素を配合した液体で消毒するもの。擦り洗いは必要だが、消毒成分が強いため中和が必要。レンズを傷めやすくカラコンには不向き。

→過酸化水素

過酸化水素を配合した液体で消毒するもの。擦り洗いは必要だが、消成分が強いため中和が必要。レンズを傷めやすくカラコンには不向き。