カラコンが抱える眼病問題と予防策を解説
黒目を大きく見せたり、瞳の色を変えていろいろなおしゃれを楽しめるカラコンですが、目の中に直接入れるものでもあり、使い方をまちがえると思わぬトラブルを引き起こすことがあります。眼病を発症すると、目の痛みや充血ばかりではなく、視力低下につながることもあるので、決して楽観視してはいけない問題でもあるでしょう。

最近では、ネット上やSNSなどでカラコンの危険性や問題点を提示している人も少なくありませんが、一体どんな問題があるのか、その原因と対策についてご紹介していきます。

カラコンで問題になっているトラブル

カラコンで問題になっているトラブル
カラコンが元で引き起こされるトラブルにはいくつかあります。必ずしも、カラコンを使用していることがすべての元凶とは言えませんが、どんな問題があるかを知っておくことで対処できることもあるはず。

眼病を引き起こす

汚れたレンズを目の中に入れたり、適正な使い方をしなかったりすると、カラコンが原因で眼病を発症してしまうこともあります。眼病にもいろいろあり、炎症で少しまぶたが腫れるくらいの軽いものもあれば、視力に影響を与える重篤なものもあります。

失明や視力低下につながる恐れ

ネット上の噂などで、「カラコンのせいで失明することもある」のような文言を目にすることもあるでしょう。これは、カラコンをしていたことが直接の原因ではなく、上記のようにカラコンのまちがった使用で眼病を発症し、悪化した結果視力が低下してしまうこともあるということです。

カラコンの使用がすぐに失明などにつながるわけではありませんが、そういった病気になる可能性はゼロではないと承知しておいたほうがいいかもしれません。

目の痛みや充血を引き起こす

カラコンをしていてもっとも多いトラブルといえば、目の痛みや充血などではないでしょうか。その主な原因は乾燥によるもので、カラコンをしていたら目が痛くなった、目が痛くてカラコンを入れられないという人も少なくありません。

しかし、こういった症状はカラコンに限ったものではなく、視力矯正用のコンタクトレンズでも起こりうることで、裸眼の状態でも目を酷使すると同様の状態になります。

頭痛や眼精疲労を引き起こす

カラコンを使用している人の中には、カラコンをすると頭痛になるという人もいます。その理由は、眼精疲労からくるものが多く、目に合わないカラコンを使い続けることで目が疲れやすくなり、目だけでなく頭痛や肩こりまで引き起こしてしまうからです。これもカラコンが直接的な原因というわけではなく、「目に合わないレンズを使い続けること」が問題と言えるでしょう。

最悪の場合失明につながる目の病気

最悪の場合失明につながる目の病気
カラコンで目のトラブルになる問題の多くは、眼病を発症してしまうことにあります。眼病でも症状が軽ければすぐに治りますし、特に治療を必要としないことも多いのですが、中には視力が低下したり、最悪の場合失明につながる重篤な病気も。特に、カラコンの装着によって発症しやすい眼病についてご紹介します。

角膜潰瘍

角膜潰瘍は、角膜が傷ついた部分に細菌やウイルスが侵入して感染することによって、ただれ(潰瘍)が生じる病気です。発症すると目に赤みや痛みが出て異物感があり、ひどくなるとほかの眼病を併発してしまうこともあります。合わないカラコンの使用などによって、レンズで目を傷つけてしまうことが大きな原因になるので、物理的に目を傷つけないことが一番の予防になります。

角膜上皮障害

角膜上皮障害は、眼球を覆っている角膜上皮に炎症や潰瘍ができる症状の総称です。角膜上皮は角膜の一番外側の膜を指すので、カラコンなどによって物理的に傷をつけてしまうことで発症しやすくなります。カラコンのレンズの汚れなどで発症することもあり、症状は軽いものから重いものまで幅広く、重症化すると視力が低下する可能性も。

結膜上皮障害

結膜上皮障害は、白目部分とまぶたの裏側を覆っている半透明の結膜が炎症などを起こす症状の総称です。代表的なものに結膜炎があり、細菌やウイルスに感染することが主な原因ですが、カラコンなどのレンズが刺激となって発症する可能性も少なくありません

輪部充血

輪部とは角膜(黒目)と結膜(白目)の境目の部分のことで、カラコンのレンズなどによって眼球が圧迫されたり、酸素不足に陥ったりすることが原因で充血する症状です。輪部がレンズなどで傷つけられると炎症を起こしてしまい、新しい角膜が作られにくくなって治癒するまでに数週間から1カ月程度かかることもあります。

参考:国民生活センター:カラーコンタクトレンズの安全性

カラコンが問題になる原因の半分以上は「使用方法」

カラコンが問題になる原因の半分以上は「使用方法」
カラコンが原因とされる眼病やトラブルはいろいろありますが、その多くはカラコン自体が問題というわけではなく、目に合わないカラコンを使い続けることやまちがった使い方をすることにあります。

平成20年度生活・福祉技術センター製品安全業務報告会の「視力補正を目的としないカラーコンタクトレンズに関する調査結果について」によると、眼障害の原因の53%が使用方法にあるというアンケート結果が報告されています。具体的には、手入れ不良がもっとも多く、長時間装用や使用方法を理解していない、装用したまま就寝などが直接的な原因と考えられており、正しい使い方をすれば眼病の多くが予防できるという結果に。

参考: 視力補正を目的としないカラーコンタクトレンズに関する調査結果について

眼病を防ぐ方法

眼病を防ぐ方法
眼病の原因がカラコンにあるとは限りませんが、カラコンを正しく使うことで眼病になるリスクを大幅に低くすることができるのは明白です。眼病を防ぐ方法として、特別なことではありませんが、改めてカラコンの正しい使い方について確認しておくようにしましょう。

自分にあったカラコンを選ぶ

視力矯正を目的としないカラコンの場合でも、レンズの大きさやベースカーブなどが自分の目に合っていないものを選ぶと、結膜や角膜を傷つけてしまう恐れがあります。自分に合わないカラコンを選ぶと、目に痛みや違和感が生じるだけでなく、目を傷つけてしまい、そこから細菌などが浸入して重篤な眼病を発症するかもしれません。

カラーやデザインだけで選ばず、眼科医を受診して眼球に合うレンズを教えてもらい、目に負担なく装着できるカラコンを選ぶようにしましょう

高度管理医療機器承認番号を確認

眼障害の原因として、割合は低いながらも品質が悪いカラコンを使っていたことも考えられます。現在の日本ではカラコンは雑貨ではなく、「高度管理医療機器」に分類されるもので、日本国内でカラコンを販売するには厳しい条件をクリアした業者だけが認められているのです。

国内で販売されている安全なカラコンは、高度管理医療機器承認番号を取得しているかどうかで判別できます。サイトで購入する場合はその業者が認可を受けているかどうか確認し、購入する商品にも高度管理医療機器承認番号が記載されているかどうかを必ず確認するようにしましょう。

参考: コンタクトレンズの販売時における取扱いについて

参考: カラーコンタクトレンズを販売されている皆様へ

正しいケア方法を知る

カラコンが原因の眼病は、正しくケアされていないことが一番の問題であると言えます。カラコンを目に入れる時は指先もきれいに洗って、マンスリーなどの繰り返し使えるレンズの場合は、外したらきちんと洗浄液で洗浄して専用の保管液に浸けておくことが重要です。不衛生な状態で着け外しをしたり、使い捨てレンズを繰り返し使ったりすると、レンズに付着した汚れがそのまま目に入ることになるので、大変危険です。

ケア方法が面倒な方はワンデーカラコンを選ぼう

マンスリーや2ウィークなどの繰り返し使えるレンズは経済的で便利ですが、ケア不足で眼病を引き起こしてしまう可能性が高いのも事実。きちんとケアするのが面倒だったり、レンズが汚れていないか不安になってしまう人は、毎回新しいレンズを使い捨てできるワンデーカラコンを選ぶのが手軽で安全です。

定期的に眼科で検診を受けるようにする

カラコンを使っている人の中には、自分に合うレンズがどういうものか、レンズのケアはどうすればいいか、よくわからないままの人もいるかもしれません。カラコンはメガネやアクセサリーなどと違い、直接目の中に入れるものですので、あいまいなまま使い続けることは大変危険です。

初めてカラコンを使う人や使い方やケア方法に不安がある人、今使っているカラコンが目に合わないと感じている人は必ず眼科を受診して正しい方法を教えてもらい、特に問題がない場合でも定期的に受診して目に問題がないかチェックしてもらうことをおすすめします。

カラコンは雑貨から高度管理医療機器の分類に

カラコンは雑貨から高度管理医療機器の分類に
以前は雑貨扱いだったカラコンですが、平成21年11月4日より視力補正用コンタクトレンズと同じように高度管理医療機器として医薬品医療機器法の規制対象になりました。そのため、カラコンの製造や販売には厚生労働大臣や都道府県知事の許可が必要になっており、品質も厳しくチェックされています

販売する側だけでなく、使用する側の人もカラコンは医療機器であることを認識して、正しい使い方をするように心がけましょう。

参考: 厚生労働省: おしゃれ用カラーコンタクトレンズについて

カラコンの安全性は使う人次第

カラコンの安全性は使う人次第
カラコンはネットなどでも簡単に購入することができ、手軽に使えるおしゃれアイテムではありますが、目の中に直接入れる医療機器であることを忘れてはいけません。カラコンによって目のトラブルが発生するのは事実ですが、それはカラコンに問題があるのではなく、まちがった使い方をしていることが一番の原因なのです。

自分に合ったレンズを正しく使えばトラブルになる確率も大幅に減少しますので、ぜひこの機会に正しい使い方ができているか見直してみてください。